美容院のシャンプー、お客様はココを見ている!
美容院で提供するサービスのひとつであるシャンプー。アシスタントが担当している美容院も多いですが、あなたの美容院ではシャンプーのサービスレベルの徹底管理はできていますか?
先日、友人から美容院についてこんな話を聞きました。
「人が変わってからシャンプーが下手過ぎて…次もあの人だったらお店変えようかな」
彼女は10年間同じ美容院に通っていて、スタイリストへの不満は全くないどころか、むしろ好き。それでもシャンプーが不快だからと美容院を変えることを検討し始めていたのです。シャンプーで10年来の顧客を失う…こわい話ですね。
シャンプーが油断できないサービスであることを痛感したところで、美容院でのシャンプーについてお客様が普段感じていることをまとめました。
美容院のシャンプーで気になる事
顔の上のガーゼがずれる
シャンプー中に美容師さんと目があって気まずい思いをしたり、唇で必死に定位置に戻そうとしたり…。誰しもが経験したことがある問題。ずれていないかこまめにチェックして整えてあげましょう。
毎回香りを選ぶのが面倒。どれもニオイがきつい
シャンプーの香りを選べるサービスは楽しいと好評な一方で、面倒に感じる人もいます。無臭が好きだったり、香りに興味のない人は、選べる種類が多ければ多いほどうんざり。正直「どれでもいい」のです。
そんなお客様のために基本のシャンプーをひとつ決めておきましょう。基本かフレーバーシャンプーか。まずはこの2択で選んでもらい、フレーバーを選択されたお客様にはさらに香りの種類を選んでいただきます。
耳の中にシャンプーの泡が入って気持ち悪い。
これはシャンプー技術が未熟なせいかもしれません。一番こわいのは、泡が入ってしまっているという事実に美容師さん自身が気づいていないこと。不快感があっても自分から言えないお客様も多いので、耳の中には十分気をつけましょう。
まだ未熟だという自覚のある美容師さんは、シャンプーを始める前に「耳に泡が入っているような感じがしたら言ってくださいね」と一声かけておくのもいいでしょう。
シャンプー後、耳の中を拭いたタオルで髪をふかれるのが嫌。
耳垢がウェットなので、タオルで拭かれるのが恥ずかしい。
通常耳の中を拭いたタオルは、裏返して違う面で髪の毛を拭いていると思いますが、お客様には見えないので不快に感じている人もいます。とくに耳垢がウェットタイプの場合、まめに手入れをしていてもシャンプー後は垢が付きやすいので気にされている人も。耳の穴を拭くときは、ティッシュを利用している美容院もありますから、検討してみるのもいいでしょう。
・爪を立ててる感じで痛い。
・力が強すぎるけど途中で言えない。
・かゆいところ、流し足りないところを聞かれても言えない。
シャンプーの力加減や技術は日頃の練習、定期的なチェックで身につけるしかないのですが、ここで大事なことは「シャンプーの途中で言えない」というお客様の気持ちです。
満足するシャンプーの力加減は人それぞれ。施術前に「力加減は普通でよろしいですか?」と確認してもらえると、お客様も自分の好みを伝えることができます。
シャンプー中におしゃべりしたくない。
シャンプーをされている時は、体は横になり頭は上を向いているような状態(シャンプー台によって異なります)。なかなかしゃべりづらい体勢ですよね。しかも耳の横ではシャワー音がすごいので、大きい声を出さないといけません。よほどおしゃべり好きな方でなければ、リラックスタイムとわりきってシャンプーに専念してみては。
シャンプー中にトリートメントの売り込みはやめてほしい。
シャンプー中は前述のとおり無防備な姿。しかも顔にはガーゼで目隠し状態です。こんなときに「髪傷んでますけどトリートメントしときますか?」と売り込みをされても、冷静な判断はしづらいですよね。このタイミングだと受注率がアップするのかもしれませんが、嫌悪感を抱いているお客様がいることも知っておきましょう。
手際が良すぎるのか動きが早くて雑に感じる。
・水滴がやたら顔に飛んでくる。
忙しいとき、慣れてきたときなど、キビキビ動いているつもりが、お客様には雑と感じられているかもしれません。機敏すぎると水滴も飛びやすくなります。適度なスピード、丁寧なシャンプーはリラックス効果も高まりますので、おひとりおひとり心を込めて洗いましょう。
他にもシャンプー後の対応についてこんな意見もありました。
・何も言わずいきなりイスを起こされてびっくりした。
・セットイスに座ってから、スタイリストを待つ時間が長過ぎる。
・肩をマッサージしながら毎回「凝ってますねぇ」と言われる。
・家に帰って耳を触るとカラー剤が付いていた。
日頃の何気ない動作がお客様を不快にしていたかも…。この機会にもう一度見直してみるのもオススメです。
上質なシャンプー技術でお客様を虜にしよう
美容師さんがアシスタントの頃に毎日、何ヵ月も繰り返し練習してきたシャンプー。当然気持ちが良いはずなのですが、月日が流れれば癖が出てきます。定期的に先輩や後輩の頭を借りてシャンプーの技術力をチェックしましょう。
そして忘れてしまいがちなのが、お客様のシャンプーの好みは千差万別ということ。事前に希望を聞き出して、おひとりおひとりに最適なシャンプーができるようになれば、お客様はもうあなたの虜です。
2016年7月11日|美容師の接客術