美容師の会話術。お客様と距離を縮める鉄板ネタ5選
せっかくご来店いただいた初めてのお客様なのに、うまく会話が盛り上がらずに沈黙。これでは、リピートも望めそうにないな…。そんな経験はありませんか?スタイリングの技術に自信はあるけれど、会話が少し苦手で…という美容師さんは多くおられます。あたりまえです、技術職なのですから。
しかしお店の経営を安定させるには、新規のお客さまを上手くリピーターに変えるために、会話術も磨いておく必要があるのも事実。この記事では、コミュニケーションが苦手な美容師さんのために、お客さまと自然に打ち解けることができる会話術のテクニックと今日から使えるネタをご紹介。
ちょっとした会話のテクニックで、次回リピートにつなげる秘訣が満載です。
ヘアケア・ヘアアレンジ
一番入りやすいのは、やはり髪の話題。なんといってもこちらはプロですから説得力があります。簡単にできるヘアアレンジやこれから流行りそうなスタイルなど、ちょっとしたテクニックでも、ニーズに当てはまれば喜んでいただけます。
そのためには、まずはお客さまの悩みを見つけること。「クセがあると、梅雨の時期はちょっと大変ですよね?」などなど。相手が同意してくれたら、ヘアピンを少し使うだけでスッキリ見えるアレンジなどを提案してあげると、お客さまはちょっと得した気分になると同時に、あなたへのリスペクトを感じてくれるでしょう。
最後に「次回、もう少し伸びたらボブスタイルにしませんか?顔の形がきれいなのでお似合いになると思うし、スタイルもまとめやすくなりますよ」と、次の来店時の提案もさり気なく伝えましょう。
テレビの話題(ハウツーネタや芸能ネタなど)
朝の番組で紹介されていた猫ちゃん救出劇のニュースや、セレブがハマっている美脚体操、視聴率の高いドラマなどなど、テレビ情報はなにかと便利なネタ。話題を少し振ってみて、お客さまが興味をしめしてくれたらGOサインです。会話が流れるうちに、お互いに共感できるポイントがあれば心の距離は近くなります。
できれば、話題はあちこち方向を変えずに、同じようなトピックで盛り上げることで「この人は○○について話が合う人」という印象を植え付けることができます。初めて来店されたお客さまは、何となくアウェイな雰囲気を感じて落ち着かないものですが、少しでも共通点を感じることができれば、ずいぶんと居心地も良くなるものです。
グルメ・スイーツのお店情報
女子トークの鉄板ネタは、やはり美味しいもの情報。話題のお店を紹介するのもひとつですが、いくつかネタを披露したら、逆にお客さまオススメのお店を教えてもらいましょう。
そこで大切なのは、話を熱心に聞いて「美味しそう!今度行ってみます!」と感心すること。誰でも、自分の話が注目されたり重宝がられると気分が良くなるものです。帰り際に「また、いいお店を見つけたら情報交換しましょうね」のひと言も添えましょう。
キレイになれる情報
ほとんどの場合、「美容院に来る=キレイになりたい」タイミング。大事な飲み会があるとか、ちょっと気分転換したいなど、理由はそれぞれでしょうが、とにかくちょっとキレイになりたい気分なのです。それなら、もっとキレイになれる小ネタも披露してあげましょう。
・1日3分やるだけで効果が出る、小顔マッサージ
・人気モデルが毎日欠かさない、お腹すっきり朝ご飯メニュー
・自分の肌色に合う口紅の見つけ方、などなど。
女子にとってキレイになれる話題は、いくつになっても黄金ネタ。「この人、私にとって使える情報ソースだわ」と思ってもらえたら、次回への期待度も上がるはずです。
出身地やローカルな話題
特定の地域の話題、特にそれがローカルであればあるほど話は盛り上がります。お客さまの出身地や勤務地など、自分の行動範囲に重なる部分があればとてもラッキー。
「角のパン屋さんの焼きそばパン大好きだったんですよ」とか
「一筋向こうにあるスタバができた時、嬉しくて毎日ラテ注文してました(笑)」
とか、通じる範囲でうんとローカルに話し込んでみましょう。
そのうちに「この会話って他の人にはさっぱり分からないですよね(笑)」などと笑い合えたら、かなりお友達意識は高まっているはずです。
また、どんなネタであっても盛り上がった会話のポイントは、お客さまカルテにこっそりメモしておくことをお薦めします。次回の来店時に「あれから焼きそばパンが食べたくなって買いに行ったんですよ」と続ければ、一段と会話は盛り上がります。
会話は大切なおもてなし
ベテランの美容師さんであっても、初めてのお客さまとの会話は緊張感ただようもの。とはいえ、緊張しているのはお客さまも同じこと。「期待どおりのスタイルにしてもらえるのか、おしゃれなお店の中で自分は浮いていないか…、でもそんな不安な様子は顔に出さないわ」と何重にもガードを固くしてご来店されていることでしょう。
会話をする一番の目的は、そんな肩の力を抜いてリラックスしていただくこと。会話は大切なおもてなしの一部なのです。相手のトーン(スピードやテンション)に合わせて話すことや、相手の気分を読むことに注意してお話を続けてください。
美容師さんの一番のウリはもちろん技術ですが、1〜2ヵ月に1回程度の頻度で顔を合わせる間柄になるためには、人間関係も大切な要素。会話テクニックだけに終わらず、人として「また、会いたいな」と思っていただけるとうなコミュニケーションを心がけてくださいね。
2015年7月3日|美容師の接客術