美容院の集客アップ術:カウンセリングシート活用方法
美容室の集客力をアップさせるには、顧客満足度をあげることがとても重要です。
スマホの普及、FacebookなどSNSの流行により、口コミが集客に大きく影響を与える世の中になりました。新規客や常連客の満足度をあげることは、定着率を高めるだけでなく、口コミによる宣伝効果につながり、ひいては集客力アップに結びつきます。
そこで鍵となるのが、カウンセリングシート。
今回は、美容室・美容師に対するお客さまの本音を引き出す方法から、引き出した情報を活用する方法まで、すぐに使える5つのテクニックを紹介します。
1.回答を任意にして、負担を減らす
カウンセリングシートを書く行為は、施術に使うとわかっていても、お客さまにとって多少なりとも負担になるもの。カウンセリングシートを記入してもらう場合、お客さまの負担を極力減らす気配りが大事です。「回答は必須ではありません。気になる点、ご要望がございましたらご記入をお願いします。また、担当スタイリストに口頭で説明していただいても結構です」としておけば、お客さまにとって負担はありません。
口頭で伝えるのが苦手なお客さまであれば、カウンセリングシートには真剣に答えてくれます。
一方、カウンセリングシートにかぎらずアンケートなどに答えるのが面倒、口で説明できる、というお客さまもいます。その場合は、施術中に知った情報を担当スタイリストが代わりに記述すればいいのです。
2.美容室に対する不安を前もって把握し、リピートにつなげる
多くのカウンセリングシートでは、髪に対する不安、要望の欄がメインですが、美容室自体やスタイリストのサービスについての不満、要望も聞きましょう。
新規客はいわば他店の失客。つまり引っ越しなど、やむを得ない理由を除いては、何らかの不満があって美容室をかえた方たちなのです。あなたが同じ轍を踏む必要はありません。前もって美容室や美容師に対して抱いている不安・不満を聞き出して、対策を打ちましょう。
3.選択肢にして、本音を引き出す
ただ、これまでの美容室や美容師に対する不満を自由に書いてください、では不親切。マイナスなことを自分から言える人は多くはないのです。
シャンプーが雑だった、言葉遣いがなれなれしい、待たされる、説明不足、など言いにくいことは、チェックリストやYES、NOで答えられるようにしておくのがオススメ。
さらに、質問はできる限り具体的にしましょう。単に「スタイリストと合わなかった」という質問をたて、チェックいただいても、改善方法がまったくわかりません。
シャンプーの温度調節が下手、などそこまで細かく聞く必要はありませんが、あまり話しかけてほしくなかった、技術に不満、シャンプーのやり方が気になった、など回答を見れば、スタッフがとるべき行動がわかる程度には落とし込みましょう。
また、選択肢の場合、不満・不安をすべて網羅できるわけではありません。それに選択肢の項目が増えすぎても面倒に思われるだけ。質問項目の最後には、自由記述欄を用意しておきましょう。
4.その人に合ったスタイリストを紹介し、指名につなぐ
お客さまのアンケート結果に合わせた接客を心がけることも大切ですが、せっかく事前にお客さまのスタイリストの要望がわかっているのです。相性の良さそうなスタイリストを送り出しましょう。
「静かにすごしたい」というお客さまには、トークが得意な盛り上げ役よりも、職人気質のもくもくとお客さまに似合う髪型をつくりあげていくスタイリストの方が自然と合うでしょう。
逆もまた、しかりです。楽しく過ごしたい方に、寡黙なスタイリストをあてては互いにデメリットです。お客さまにとって、相性が良いと思えるスタイリストであれば、次は指名してもらえます。お客さまに対する気配りの積み重ねが、集客力の高いすぐれた美容室を作るのです。
5.ニーズを見つけて、新メニューを提案
基本的にカウンセリングシートは、お客さま一人ひとりの施術・接客において役立てるものですが、多くのお客さまの情報を集め、分析することで新サービスの提案のためのニーズ発掘にも役立ちます。
たとえば、あなたの美容室のメインターゲットが40代の女性で、その方たちの多くが、カラーの値段や、頻繁に染めることで髪が痛むかどうかが不安、という質問項目にチェックを入れている場合。カラーに関心がなければ、チェックはつけません、ということはカラーをしたいが、不安がある、ということがわかります。
・値段を下げる
・髪が傷みにくいカラー剤に変え、変えたことを伝える
・サービス券を配る
などの不安を取り除くサービスを提案すれば、カラー希望者が増えて客単価が増える、という美容室側のメリットがあるだけでなく、お客さまの要望を満たしたことになるので、顧客満足度をあげることにもつながるのです。
情報の共有で、お客さまにとって特別な美容室へ
カウンセリングシートで得た情報は、必ずスタッフ全員で共有しましょう。カウンセリングシートに限った話ではありませんが、お客さまの情報をスタッフ全員が把握していれば、より細かいサービスを提供できます。
好みの雑誌や、積極的に喋りかけてもいい方なのか、静かにすごしたい方なのか、など。情報を把握していれば、シャンプーやブローでしか関わることのないアシスタントであっても、お客さまに快適なサービスを提供できるのです。
担当スタイリスト以外からも気の利いたサービスを受けたお客さまは、この美容室は他と違う、と思うに違いありません。あなたの美容室はお客さまにとって特別な存在になります。お客さまから得た情報を活用し、美容室のサービスを向上させ、集客につなげていきましょう。
2015年11月27日|美容院の販促